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↑の写真は1990年にヨーロッパを旅行した時のものだが、
外国に行くと、国籍を問われる事も多い。

特にアジア系だと、チャイナか?コリアンか?と
聞かれることがある。
日本人だって欧米人を見たときに、
ベルギー人だかフランス人だか見分けがつかないのだから、
間違えられても仕方ないのだが、
何故か日本人だという事を主張したくなるものだ。

だから、海外に行って建造物に落書きをしようなどとは、
夢にも思わないし、そんな発想はどこからも出てこない。
それが持って生まれたものなのか、
教育によるものなのかはわからないが、
どこか自分の根底にそういった感覚がある。

ところが先日、
イタリアのフィレンツェの大聖堂に女子短大生が落書きをした。
というニュースがあった。

まずは俺も、「ふざけんなよ・・・」と思った。
だいたい、どういう教育をされて育ったんだ?????
人様のものに落書きするなということを誰も彼女達に教えなかったのか?

そういや、過去にイースター島のモアイに落書きした日本人がいたっけな・・・
などと思い出しつつ、いろいろとネットを徘徊してみた。

すると、
今回のそれは、世界遺産に登録されているもので、
落書きしたのはデザインを勉強している学生。
尚且つ、油性マジックで、大理石に、学校名まで書いて・・・

と、まあ、これでもかって言うくらい、やっちゃってくれてた


ただ、なんというか、
その落書きした人たちに対する攻撃が過剰すぎて、
チョット怖くなったところもあった。

で、もっと調べてゆくと、
大聖堂に落書きをしたのは彼女たちだけではなく、
京都産業大学の学生のものや
水戸市の常磐大高校の野球部監督などの落書きも発覚して、
なんだかだんだん情けなくなってきた。

しかも波紋はさらに広がり、
停学処分や監督解任など、異様な熱を持ち始める。

そりゃ、落書きニュースを聞いたときには腹が立ったし、
人に物事を指導する立場の「先生」が落書きをしてたんじゃ、
示しがつかないってのもあるとは思うが、
チョット加熱しすぎじゃないの?そこまでやるか?
って感じになってきた。

問題の発端となった女子短大のほうは、
大学の校長がまずは謝罪。
フィレンツェ側は、その謝罪してくれた事で、充分です。
と言ってくれたのだが、
学校側はそれでは気が済まず、当事者本人と供に、
現地まで謝罪に行く。という。

で、結局その通りにしたんだが、
何が起きたかと言えば、
校長が謝罪の言葉を述べると、女子短大生が感極まって泣き始める。
すると大聖堂の館長は、その短大生を抱擁し、
「お願いだから、笑顔を見せてちょうだい」と話しかけ、
「わざわざ謝罪に来るなんて、礼儀正しいわ」という言葉をなげかけ、

そのうえ、なんと、あろうことか、
その女子学生を平和大使に任命した。!!

これには俺もビックリだ

そして、
岐阜市と姉妹都市関係にあるフィレンツェ市側は、
1945年7月9日、岐阜市がアメリカの空襲を受けたことに触れて、
毎年7月9日に平和の鐘を鳴らすということを約束したと言う。

なんだろうな・・・
このニュース、動画でも観たのだが、
チョット感動してしまった。
そして、自分の、また日本人の器の小ささが、
チョット嫌になった。

恐らく落書きした本人は周りからそうとう責められたんだろう。
ネットでは未だに彼女達に酷い言葉を浴びせかけるコメントが後を絶たないし、
日本に帰ってきても針のムシロの生活が続いているんじゃないだろうか・・・
それに比べてイタリア人の気質・・・
もしかしたら彼女達は、学校を卒業したらイタリアに行って、
そこに永住するかもしれないな。

それにしてもこの大聖堂の落書き。
彼女達以外にもそれはそれはたくさんの落書きがあるようで、
日本人以外にもあらゆる国の言葉で書かれているみたいだ。
取材しているカメラの前でも堂々と落書きしている人も映っていた。

となると、
その女子短大生の落書きのみを写真に撮って、
学校側に通報した人はいったい? ということになるんだが、
まあ、学校名が入っていたので深く考えないで通報したんだろうけど、
当初、その人は自分のブログにも記事として載せていたらしい。
(だから世間に広まったのかな?)
しかし、やっぱり色々と言われたんだろう、速攻でサイトが閉鎖されていた。

まあ、とにもかくにも、
信じられない結末でひとまず落ち着いたこのニュースだけど、
ここで、冒頭で述べた言葉。
持って生まれたものなのか、教育によるものなのか。
という感覚。

俺は「世界遺産に落書き」と聞いただけで、
腹が立ったし、情けなくなった。

しかし、これは日本という、湿気の多いジメジメした環境で、
アレはいけません、コレはいけませんという教育の国で育ったから、
許せなかったのか?という疑問が湧く。
なんだか俺も、イタリアに行きたくなった。




で、もうひとつ、昨日付けのニュースなのだが、

名古屋名物みそかつの老舗「矢場とん」と瓜二つの店が
韓国に出されていた問題で、
「YABATON」側が、
韓国での「YABATON」の商標権を「矢場とん」側に譲渡することに合意した。
というニュース。

7月7日の段階で、矢場とんの鈴木孝幸社長は、
「もう許せない絶対。これは許せないです」
と怒りをあらわにしていたらしいのだが、16日は笑顔に変わったらしいのだ。

どうやら、
韓国YABATONの社長が、矢場とんの鈴木社長に、
誠意を持って謝罪し、、『僕にいろいろ教えてください』
という態度を示した事により、
矢場とんの鈴木社長も、必要とあらば助言する。
ちゃんと彼に誠意を持って教えてあげたい。
という気持ちになったようだ。

これによって
YABATON側は本家のお墨付きをもらった事になり、
矢場とん側は、韓国進出に向け、準備を進めるという、
世界進出の第一歩になったわけだ。


この2つのニュース。
「誠意を持って謝罪する。」
そして、
「許す。」
というキーワードが浮かび上がってくる。


聖書に「汝、悔い改めよ。」とあるが、
心の底から悔い改め、誠意を持って謝罪し、対応すれば、
たとえ大きな失敗や間違いをしたとしても、
道は開けるものなんだ。
ということを学んだ気がする。


以前は自分もそんな風に悔い改めた事があったような気もするのだが、
今の俺は悔やみはすれど改めていないような気がする。


フィレンツェの落書きの件だが、
大学の校長は恐らく世間体と責任者としての立場で、
形式的に謝罪しただけだろう(何かを読んでいたし)
しかし、当の学生の方は心の底から悔いて謝ったんだと思う。
どれだけ百万の美辞麗句をもって謝罪の文章を綴ってみたところで、
言葉にならない嗚咽を吐きながら涙をこぼし泣きじゃくる姿以上に
人の心を動かすものはない。

単なる謝罪会見ではなく、感動の和解会見になってよかった。
現場の映像でも室内の数人が涙をふいているシーンが映っていた。

仏教の言葉に「煩悩即涅槃」または「煩悩即菩薩」というのがある。
解釈が難しいので詳しい内容については各自で調べていただきたいのだが、
「涅槃」「菩薩」というのは「悟りの境地」の意味。

人である以上、美味しいものを食べたい、暑い時には涼みたい、など、
煩悩があってあたりまえ。美味しそうなものがあったら食べるもよし。
というものだが、八万四千もあるといわれる煩悩。
まあ、大聖堂の大理石に油性マジックで落書きをしたい。
というのが煩悩に当たるのかどうかはさておき、
何気ない欲求に従って落書きしたはいいけれど、
思わぬ展開になって、それはそれは心の底から悔やんだだろう。
そして神や仏にすがりつきたいほどの気落ちになって、
いろんなことがわかったのではないだろうか。

世の中の無情、親、先生、学校、日本、イタリア、人の温かさ、涙、
人が一生かかってもたどり着けない境地に立ったのではないだろうか。
最終的には「フィレンツェの平和大使」という大役をもらうことになる。

恐らく、落書きをしたことよりも、
それを悔やみ、謝罪した行為自体がとても意味のあることなのだろう。
落書きなど、しない人は最初からしないし、
する奴は、表面だけ謝ったふりはしても、
「別にいいじゃん」とか思って改めない奴がほとんどだろう。
人として随分と大きく成長したんではないだろうか。

唯一心配なのは、
日本で非難されて「平和大使」を返上する。
なんてことにならなきゃいいと思うんだがな。




そしてもうひとつ聖書から、
「もしもあなたが、人々の過ちを赦すならば、
あなた方の天の父も、あなた方を許してくださるだろう。」
と言う言葉がある。

この言葉は、
誠意を持って謝罪して来た者は勿論だが、
相手が悪意を持っていてさえ、
それを赦せと言っているようだ。

思い起こせば、
人生を生きてきた過程で、
俺はいろんなことが赦せない事が多かった。
それは人に対してだったり、会社に対してだったり、
時には社会全体に対してだったり・・・

しかし、
赦さないという事。
それはいろんな可能性を奪うし、何の解決もないのだ。






【失敗したり過ちを犯したら、心の底から悔い改め、誠意を持って謝罪する。】

【人の失敗や過ちは赦す。】

40過ぎて少し浮世に染まりすぎ、
大切なものをどっかに置き忘れていたのではないかと思う。
取り戻せるだろうか・・・

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